こんにちは!神下(かみもと@Twitter)です。
初めて新築を建てる人にとって、どのような手順を踏んで新築を建てていくのか、分からないことが多いですよね。
なんとなく、「モデルハウスとか見学して、見積もり出してもらって、気に入れば契約するくらい?」というイメージなのではないでしょうか?
このような「新築の段取り」について、セキスイハイムの公式サイトには分かりやすい説明があるので、ご紹介しますね!
契約後には、このような多くの手順があるのです。引渡しまでかなり長いですよね(^^;
この中ではあいまいに書かれていますが、「建築確認申請」前後の時期に、「地盤調査」というものを実施します。
「地盤調査って??」
気になりますよね?そこで今回は地盤調査の詳細と時期についてご紹介していきます!
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そもそも地盤調査って?
住宅を建てる上で重要となる「地盤調査」。読んで字の如く地盤調査というのかは、地盤を調査することです。
では、何を調査するかというと、地盤の強さを調査します。
住宅は土地の上に建ちますから、建てる土地が強くないと地盤沈下の恐れが出てきます。
そのため、建物を建てる前には必ず地盤調査を実施して、地盤が強いかどうかを調べるようになっています。
ぐちゃぐちゃのぬかるみみたいな土地に家を建てても、地震に強くならないですよね!いくらセキスイハイムでも、ゆるゆるの土地だと耐震性もゼロです(汗)
「そんなの見れば分かるんじゃない?」
そう思われるかもしれませんが、実際には見ても分かりません!
例えば田んぼみたいなところなら、明らかに土地が弱いと分かりますよね?見た目でヌルヌルなので。
でも、地面というのは意外と奥底に何が眠っているか分からないものです。地下水だってありますし、特定の層だけぬかるんでいることもあります。
極論、地下3m~4mの区間だけぬかるんでいる、という土地だってあります。ウチが最初に建てようとした土地がまさにソレでした(汗)
だから、家を建てる前にちゃんと土地の素性、強さを調べないといけないのです。
地盤調査はいつ実施するの?
新築を購入する際の地盤調査は何時実施するのかというと、ほとんど契約後に実施します。
「購入の契約も締結して手付け金も払っているのに、その後で地盤が強いか調査するの?」
と思われる方が多いと思います。
実際、私もそう思っていました。もし契約後に地盤調査して弱かったらどうするのか、非常に気になる点でした。
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そのあたりはハウスメーカー側も考えていない訳ではなく、建築予定の土地の周辺の環境、建築済の住宅の構造などから判断し、おおよその地盤の強さを計算しているようです。
特に分譲地では、近接区画で自社メーカーの住宅が建っている場合、その土地の地盤調査結果が既にありますので、それを参考にして新しく建てる土地の強さを予測することが可能となります。
その意味では、分譲地に新築を建てる予定の方は、その分譲地で多く家を建てているハウスメーカーであれば地盤の強さに安心が持てます。
一方、小さな地方のハウスメーカーや工務店の場合、近隣での建築実績が無いケースが多いと思います。
なので地盤調査を契約後に実施してしまうと、地盤が弱くて建てられない、あるいは地盤改良工事に多くのお金が必要になる場合も懸念されます。
最悪の場合、地盤が弱くてもハウスメーカー・工務店側がその事実を隠して家を建ててしまうリスクもあります。
そういった場合は、契約前に地盤調査を実施することは可能です。ハウスメーカーや工務店にその旨伝えれば実施することは可能と思います。
もっと言えば、気になる土地があれば全てに地盤調査する事も可能なんです。
でも実際はそんな事をする人は殆どいないのが現状です。それは何故でしょうか?
地盤調査費用は顧客持ち
地盤調査はハウスメーカーが費用を払う訳ではなく、お客負担なのです!!
つまり自分達が気になる土地に地盤調査費用を自腹切って実施してもらう、という形になります。ハウスメーカーは仲介するだけ。なので、地盤調査する土地が増えるほど、自分の懐がどんどん寂しくなってきます。
では具体的に地盤調査にいくら掛かるのでしょうか?
地盤調査の方法にも依りますが、オーソドックスな「スウェーデン式サウンディング方式」ですと、土地一区画あたり約10万円!
つまり、気になる土地が10ヶ所あれば地盤調査だけで100万円も掛かってしまいます。
そのため、基本的には建てたい土地一区画だけに地盤調査を実施するわけですね!
地盤調査で弱い土地だったらどうする?
もし地盤調査の結果、その土地が弱い土地だったらどうするのか。
契約前であれば他の土地を選んでしまえば、地盤調査費用が一回分余分にかかるだけで済みます。
しかし契約後の地盤調査で弱い土地だと分かったら? 対応方法は2つあります。
(1)地盤改良工事の実施
弱い土地なら強くすればいい、ということで、地盤改良という工事をすることで対応することが可能です。
一般的には基礎の下から長いクイを打って補強します。
弱い土地と言っても全ての深さで地盤が弱い事は稀ですから、例えば深さ3mの所から1m分だけ弱い地盤なら、クイを5mや8m程度打ってあげて、強い地盤の深さまでクイが届くようにします。
ただし、この地盤改良工事はかなり費用が高いです。
クイも一本ではなく、住宅1つにつき数十本と打ちますので、例えば3m程度のクイでも工事費用は100~200万円は必要です!!
弱い土地だとクイ3mで済むことは無いですから、工事費用としては300から500万円は必要となります(汗)
地盤改良工事なんて少ない方が良いですから、弱い土地にわざわざ地盤改良までして建てた所で、その分予算が削られてしまいます。
その結果、素敵な住宅からは遠退いてしまうかもしれません・・・。
(2)別区画の土地に変えてもらう
この方法は分譲地でなければ使えませんが、分譲地の管理会社が1つである場合、特例で分譲地内の別区画へ変更してくれる場合もあります。
あくまで「特例」扱いですので、土地管理会社によっては別区画への変更を許可しない可能性もありますよ!ご注意。
また、別区画へ変更しても、その土地も弱い可能性もありますし、同じ形・サイズの土地でなければそれまで検討してきた間取りから再検討しなければなりませんので、リスクは高いです。
それでも地盤改良工事費用よりは余程安く済みますので、可能ならこちらの方法が採用出来ると良いですね。
工事請負契約時に確認しておこう
このように、契約後に地盤調査をする際にはかなりのリスクが含まれていますので、工事請負契約時にはそのあたりを明確にして契約しましょう!
口頭のみの約束はダメですよ?
面倒でも一筆いただきましょう!後々で揉めたときの証明になります。
「地盤は強いのか」「地盤調査結果で弱かったらどうするのか?」「別区画への変更は可能か?」「弱かった時の地盤改良工事費用は?」など。
もし地盤調査後の区画変更も不可で、かつ地盤改良工事費用が巨額になりそうなら、リスク回避のためにも、ぜひとも工事請負契約前の地盤調査をお勧めします♪