日銀がマイナス金利政策を展開してから、日本経済は目まぐるしく変化しています。日経平均株価が大きく下落し、銀行の利子は軒並み引き下げ、資産運用で安定商品だったMMFは取り扱いが停止され、ここに来て慌ただしくなってきました。
ここで、マイナス金利とは何か?を簡単にささっと説明します。
日銀の行ったマイナス金利とは、国にお金を預けても利子が付かず、むしろ預けたお金より減って返ってくるというイメージです。
たとえば、銀行が国に1億円預けたとした場合、今までなら利子がついて1億何万円かで戻ってきていたのですが、これがマイナス金利になると1億円を下回って戻ってくる、ということです。
そんな状況ですから、銀行は国にお金を預けてもしょうがないので、銀行のお金は市場に流れて経済活性化ー。なんて算段だったのでしょうが、今のところその目論見は大ハズレです。
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変わったのは銀行預金と長期金利の大幅低下。株価も下がり円高でまた不景気側に倒れたのでは?と思ってしまいます。
とはいえ、悪いことばかりではないのです。長期金利が下がったということは、住宅ローン金利も下がるということです!
長期金利と住宅ローン金利の関係
難しい話は置いておいて、ざっくりとしたイメージとしてば、
長期金利と住宅ローン固定プランは連動している
のです。例えば長期金利が下がれば、固定型の住宅ローン金利も下がる、というわけです。
変動金利はもう少し複雑なのですが、今回は固定金利のほうをターゲットとして話をします。
本当にそうなのか?という疑問もあると思いますので、ここ1年の金利推移をグラフ化してみます。長期金利は10年国債利回りを、住宅ローンはみずほ銀行のものを掲載します。
ご覧の通り、国債利回りの低下に伴い住宅ローン固定金利も低下しています。ほぼ連動していると言って良いですね。
住宅ローンもマイナス金利になるのか?
ニュースなどで報じられているとおり、日銀政策の影響で長期金利が一時、史上初のマイナス金利になりました。今ではマイナスではないですが、それでも以前よりも低金利になっています。
こうなると、気になるのは住宅ローン金利もマイナスになったりするの?ということですが、おそらく今の日本で住宅ローン金利がマイナスになる可能性は低いと思われます。欧州のほうでは、住宅ローン金利がマイナスのプランも出ているようですが。
ちなみに、住宅ローン金利がマイナスというのは、借りた額より少なく返すという、夢のような金利のことです。4000万円借りといて、返済は3800万円でいいよというイメージです。貸しただけ損なプランですよね!
でも、昨今の世界株価の乱下降を体験すると、少しくらいの目減りで済む安定的な長期金利に頼るという考えもあるわけです。株投資だと最悪ゼロになることもあるわけですからね。
とはいえ、今の日本の銀行はぬるま湯に浸かりすぎているので、自分が損するようなマイナス金利を住宅ローンに取り込むことはないと思います。
楽天銀行とか、特殊な銀行がやってくれると面白いのですが。
来月2016年3月の住宅ローン金利は?
マイナスにならないとしても、長期金利は確実に下降しており、長期金利に影響される住宅ローン金利も下がると思います。
つまり、来月2016年3月の住宅ローン金利は引き下げと予想します!
まだ月の半ばなので、これから後半にかけて長期金利が上昇すればその限りではないのですが。来月を楽しみにして待っていましょう!