昨年10月から再生可能エネルギーの買い取りを中断し、今年2月から買い取りを再開した九州電力ですが、このたび再生可能エネルギーの買い取り余力が60万kW増えることとなりました。
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なぜ買い取り余力が増えたのか?
九州電力管内における再生可能エネルギーの買い取り余力が増えた理由は、玄海原子力発電所1号機の運転終了が決定したためです。
玄海原子力発電所1号機の発電量は55.9万kWとなっており、これが発電終了すると、その分の発電量を再生可能エネルギーの買い取りに回せるということです。
なぜ発電終了なのか?
そもそも玄海原子力発電所1号機は稼働からすでに40年が経過しており、さまざまな設備が老朽化していました。
さらに新しい原子力発電所の規制基準に対応するためには、耐火性のある電源ケーブルへの交換など、コストが高くついてしまいます。
その状況の中で、新しい規制基準に適応する工事をした後で発電開始させるより、廃炉にしたほうがトータルコストが削減できるという経営判断のため、今回発電終了となったということです。
現状の接続可能量は全原子力発電所稼働が前提
今回、玄海原子力発電所1号機の発電終了によって接続可能量が増えたことからわかるように、現状の太陽光発電の接続可能量は原子力発電所の稼働が前提となっています。
九州電力では、管内の原子力発電所が全て稼働したことを前提として、太陽光発電の接続可能量を決めています。なので、今回のように原子力発電所が廃炉になったら、その分だけ接続可能量が増えるということになります。
九州電力管内で太陽光発電を行う方にとって、今回のニュースは朗報です。この先また原子力発電所が廃炉になると、さらに接続可能量が増えるので、接続可能量も増え、出力抑制される時間も減ってくるかもしれません。