昨年に起きた九州電力を始めとする電力会社による再生可能エネルギー買取中断問題は、新しいルールを決定したことで買取再開という形で今に至っています。
しかし再開可能エネルギーの買い取り再開のためには、発電側に大きな制約を強いることになっており、そのひとつが出力抑制です。
出力抑制とは、簡単に言えば電力会社が好きな時に発電側の発電を止めることができる制度で、これによって発電停止による売電収入の減少が懸念されます。
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基本的にはメガソーラーのような大規模発電事業者が優先的に出力抑制されますが、九州電力管内のように発電買取余裕がない地域では、一般家庭でも出力抑制される可能性があります。
そうなると、たとえば太陽光発電の売電収入を住宅ローン返済の一部に充てようと画策していた方には困る事態となります。
そこで積水ハウスは、自動で出力抑制中の発電電力を蓄電池に貯めることができるグリーンファースト 蓄電スタイルを発表しました!
特徴は?
このグリーンファースト 蓄電スタイルの特徴は、なんと言っても出力抑制される場合に、発電電力を蓄電池に自動的に貯めるところです。
蓄電池というと一般的には停電時の非常用だったり、あるいは夜間の安い電気を蓄電池に貯めて、電気代の高い日中に使うなどの用途があります。
積水ハウスのグリーンファースト蓄電スタイルでは、それらの機能に加えて、出力抑制される日の前日に蓄電池を空っぽにして、出力抑制中の発電電力を蓄電池に貯めて、後で使えるようにする機能があります。
出力抑制する場合、現状は電力会社が出力抑制前日に発電者に通知することになっていますので、このような賢い制御ができます。
こうすれば、出力抑制中は発電した電気を捨てなければならなかったところを、蓄電池に貯めて自宅で使えるというメリットが生まれます。
蓄電した電気は後で売れないの?
蓄電池に貯めるのは良いとして、その電気を後で売れないのでしょうか?
積水ハウスのホームページには記載が見当たらなかったですが、おそらく蓄電池に貯めた電気は電力会社に売れないと思われます。
蓄電池の設置費用は約50万円ですが、出力抑制のリスクを下げるメリットと、深夜の安い電気を貯めて日中に使うことによる電気代節約効果を考えれば、十分元が取れると思います!