太陽光発電といえば、政府の打ち出した再生可能エネルギーの普及のための固定価格買取制度での売電収入が目玉です。10kW未満の太陽光発電で10年間、10kW以上の太陽光発電で20年間は固定価格での買い取りが保証されています。
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この買取価格は年々引き下げられる傾向にあり、今までは隔年で引き下げられていました。しかし、九州電力を始めとする電力会社の再生可能エネルギー買取中断問題が発生してから、この買取価格についても「高すぎるのでは?」と、厳しい目が向けられています。
そのような状況のなか、再来月2015年7月から、10kW以上の太陽光発電の買取価格が2円も引き下げられてしまいます!
そのため、引き下げ前の価格で買い取ってほしい場合、申請許可が出るまでの一カ月を考慮して、今月5月31日までに申し込みする必要があります!
なぜ引き下げられるのか?
太陽光発電をふくむ再生可能エネルギーの固定価格買取制度では、価格の決定は基本的に4月となっています。最近では価格の見直しを半年ごとにする検討も始まっているようですが、今のところ4月に確定します。
しかし来月引き下げられるのは、この買取価格決定とは別の理由です。
もともと再生可能エネルギーの普及を目的に固定価格での買い取りを義務付けていたのですが、それだけでは不十分と考えた政府が期限付きの買取価格アップキャンペーンを実施していたのです。それが、7月から引き下げられる2円分ということです。
2円下がると総収入はいくら減る?
たかが2円くらい大丈夫、と思っている人もいるでしょうが、10kW以上の太陽光発電では、固定価格での買い取りが20年間も続きます。チリも積もれば、ですから、2円とはいえ大きい引き下げです。
簡単に、20年間の総収入がどれだけ違うか計算してみます。
前提は、10kWの太陽光発電設備、年間発電予測を10000kWhとします。引き下げ前の固定買取価格は29円、2円引き下げられると27円ですので、この条件で試算します。
結果としては20年間で40万円の損となりました!申し込みがひと月程度遅れるだけで、40万円も損するなんて、もったいないですよね。
これはあくまで10kW太陽光発電での試算ですから、太陽光パネルの設置枚数によっては、さらに損失が大きくなります。50kW太陽光発電設備なら単純計算で200万円の損ですから。
というわけで、そろそろ申請をするタイミングの方は、今月末までに間に合うようにがんばって書類作成など進めることをオススメします。