こんにちは!セキスイハイムオーナーの神下(かみもと@Twitter)です。
住宅ローンも低金利時代、そろそろ家を買いたいと思っている人も多いのではないでしょうか。
家を買う上で一番気になるのは価格。住宅メーカーは千差万別。積水ハウスやヘーベルハウスのように高価格ハウスメーカーもあれば、タマホームなど中堅ローコストメーカーもあります。また、地方工務店なら安く作れます。さらに、昨今では1,000万円以下で新築注文住宅が建てられることを売りにしたローコストメーカーも出てきています。
しかし、ローコストメーカーとして展開している秀光ビルドが欠陥住宅を量産していてクレーム問題になっているそうです!
格安一戸建て大手「秀光ビルド」の物件に“欠陥住宅”が続出→リンク切れになりました。
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そもそも秀光ビルドって何?
そもそも秀光ビルドって、聞いたことがない人多いと思います。私もそのひとりだったりします。まずは秀光ビルドについて紹介します。
秀光ビルドの読み方は、「ひでみつ」ではありません。「しゅうこう」です。音読みですね。
秀光ビルドは、1991年に創業した、なかなか歴史のあるハウスメーカーです。創立25年くらいで、施工数も多く、トータル1万戸以上になるとのことです。
支店は東北や北陸、東海、関西、四国にあり、全国展開とまではいきませんが、それなりに展開しているローコストメーカーです。
支店がこれだけあり、かつ25年も建築やっていれば、安心感を持ってしまいますよね。しかも安いし。下の画像のように綺麗な内装の家がローコストで建てられるのだから、低予算で建てたい人にはうってつけですよね!
秀光ビルドのローコストの秘密は、ホームページに記載がありますが、徹底したコストダウンだそうです。
仕入れ部材を本社一括購入するなどして低コスト化とありますが、それだけでは徹底的なローコスト化はできないでしょう。広告費や人件費の削減、安い部材の使用など、あらゆる面で低コスト化して1,000万円以下の注文住宅を達成していると思われます。
それなのに、平均工期は90日と短いのです!
注文住宅が1,000万円以下で、かつ工期も短いとあれば、購入者としては嬉しい限りです。しかし、裏を返せば、工事を行う大工さんの人件費はどうなっているのか、疑問です。
そして、そのことが、今回の欠陥住宅問題に発展したということです。
秀光ビルドの欠陥住宅
ニュースで報じられている秀光ビルドの欠陥住宅は、建築基準法違反の欠陥です。
具体的には、
土台の下に基礎が築造されていなかったり、土台と基礎が10cmもズレている部分がある。
とのことで、これでは家が傾いてくるのも時間の問題。
また、
一階と二階の壁と柱がズレていたり、耐震面材が継ぎ接ぎで貼り付けられている。
という物件もあったそうです。秀光ビルドのページには耐震性能をアピールしていますが、実際の施工がこのような有様では、何の意味もないですね。
安かろう悪かろう説は正しいか
同じ家、同じ間取り、同じ内装であれば、そりゃ安い方に人は寄っていきますよね。
我が家はセキスイハイムで建てましたが、延べ床面積30坪程度の建物だけで2,500万円はしました。
同じ広さでローコストメーカーで建てれば、1,000万円くらいかもしれません。
今回の秀光ビルドの欠陥住宅も、一棟1,000万円程度だそうです。
秀光ビルドのページを見れば、こんな家が1,000万円で買えるのか!と驚きでしたね。
ただ、先にも述べたとおり、1,000万円のうち、秀光ビルドの取り分と、材料費、そして大工さんの工賃を考えれば、どれだけ安い材料で作っているのか、はたまたどれだけ安く大工さんを雇っているのか、気になります。
元現場監督も10件程度の現場を掛け持ちしているようで、品質管理がうまくできていないことを吐露しています。
それでも、大工さんの質が良ければ、大きな欠陥は出ないと思います。
ただ、その大工さんも安い単価ですから、腕の良い大工さんは雇えないですよね。
腕の良い大工さんは、有名ハウスメーカーなど高い単価の仕事に引っ張りだこでしょうから、自然とローコストメーカーには腕の良い大工さんは来ないと容易に想像できますね。
現場監督も管理できず、低単価で雇われた大工さんが、短納期を秀光ビルドに急かされ、仕事が適当になってしまうのも、自明の理かもしれません。
そうは言っても、家を建てる人はその家が全て。1,000万円のローコストとは言え、1,000万円は大金です。
その1,000万円が欠陥住宅に消えたとなれば、クレームとなるのも当然です。
今後の展開は?
週刊誌の取材で分かった今回の欠陥住宅問題。
秀光ビルドの創業者は誠実に対応するとコメントしているようですが、いくら賠償金を貰っても、基礎が不備なら建て直しです。
建て直し分の費用すべて秀光ビルド持ちなら良いかもしれませんが、現在のところ何棟の欠陥住宅があるか不明です。
もしかすると欠陥住宅があまりに多く補償しきれない可能性もありますし、場合によっては会社が破産するかもしれません。
そうなると補償どころではないですよね。
このあたりは今後の動向に要注意です!
ローコストメーカーで失敗しないためには?
今回は秀光ビルドというローコストメーカーの欠陥住宅問題でしたが、ローコストメーカーだからと言って全てが欠陥住宅ばかりというわけではありません。
正しくコストダウンし、ちゃんと現場監督が管理し、必要に応じて適切な品質確認を行ってさえいれば問題のない事です!
秀光ビルドはテレビCMもやっていました。
支店のある地域の人なら、一度はご覧になったこともあるでしょう。
新築注文住宅が1,000万円で買える!
そんな謳い文句に誘われて秀光ビルドの展示場に行ってみて、「なかなか良いし価格も安い!ここに決める!」と安易に決めてしまうと、今回のような欠陥住宅に当たってしまう可能性も高くなるわけです。
展示場・モデルハウスは実際の家とは異なります。
お客様に見せるための家ですから、ハウスメーカーも力を入れて作りますよね。
そんな家に欠陥などあるはずもなく。
ですが、実際に建てられた家となると、格安な単価で短納期で建てることを強制される大工さんが疲弊していて欠陥が出るという悪環境だったりします。
これから家を買う人はこのような欠陥住宅を引き当てないためにも、いろいろなハウスメーカーを見て比較することが大事!超大事!
色んなハウスメーカーのカタログを取り寄せ、展示場に赴く。
そして簡単に無料の見積もりを取ってもらうわけですね。同じような間取りで見積もりを取れば、正しくハウスメーカーごとの比較ができますよね?
そうすると、例えばここのハウスメーカー、見た目もいいのに他のメーカーよりめちゃ安い!なんて事が見えてくるはずです。
そしたらそれは危険信号!安いのにはワケがあるということです。
品質の悪い材料ばかり使っているかもしれない。
あるいは大工さんに無理させているのかもしれない。
そうなると、おのずと欠陥住宅ができやすくなりますよねー。
100%欠陥住宅を回避することは難しいでしょうが、少なくとも1、2つのハウスメーカーだけ見て決めるのはやめた方がよいです。
最近はネットで各ハウスメーカーの比較もできますし、カタログも取り寄せられますから^_^
一生に一度の買い物ですから、後悔したくないですよね。
早く家を買わないといけない必要もありませんから、色々な情報を集めつつ、じっくり考えてみましょう!
まとめ
以上、今回は秀光ビルドの欠陥住宅問題を取り上げました。
ローコストメーカーは低価格で家を買いたい人には魅力的な選択肢ですが、安いということは何かウラがあるということです。
モノには適正価格があります。
それを下回るということは、何か品質が悪くなることを意味します。
同じモノでも日本製の方が中国製より品質が良いが、価格が高いということは往々にしてありますよね。同じことです。
家づくりは一生に一度の買い物です。安さだけを追い求めて失敗しないようにしたいものですね!