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太陽光発電

太陽光出力抑制に新ルール?バンキングとボローイングとは?

再生可能エネルギーの固定買い取り制度(FIT)について検討を行っている政府の新エネルギー小委員会は、3月19日に行われた検討会のなかで、固定買い取り制度における出力抑制の新ルールの案を提示しました。

新エネルギー小委員会のページ

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出力抑制とは、電力需要よりも電力供給が多い場合、電力会社の裁量で太陽光発電など再生可能エネルギーの発電を止めることができる仕組みです。

現状では、年間30日まで出力抑制される発電事業者(旧ルール)と、年間360時間まで出力抑制される発電事業者(新ルール)が混在していて、電力会社は各ルール間で公平性を保つための出力抑制手順を検討しています。

そのような中で、政府の新エネルギー小委員会では、新しい出力抑制ルールとしてバンキングとボローイングという案を提示しました。

バンキングとは?

バンキングとは、簡単に言えば出力抑制しなかった余りを翌年へ繰り越すことができるルールです。

例えば新ルールで太陽光発電を行う事業者に対して、2015年は出力抑制が200時間だった場合、枠としては360時間まで出力抑制できるので、余りの160時間を翌年の2016年へ繰り越すことができる仕組みです。

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そうすると、2016年の出力抑制時間は360時間ではなく、繰り越し分を加えた520時間となります。

ボローイング

次にボローイングの説明ですが、こちらも簡単に言えば年間の出力抑制時間を超えて出力抑制してしまったら、翌年の出力抑制時間から差っ引くルールです。

例えば新ルールで太陽光発電を行う事業者に対して、2015年は出力抑制が400時間だった場合、年間360時間のルールから超えていますので、超えた分の40時間を翌年分から差っ引きます。つまり、2016年の出力抑制時間は300時間となります。

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早い話が出力抑制時間の前借りです。

バンキングとボローイングの適用

現状は案の段階で確定したルールではありませんが、もし実運用でバンキングとボローイングを適用する場合、様々な問題が発生します。

例えば現状では、出力抑制される可能性が高いとは言え、年間30日あるいは360時間をフルで使い切るほどではありません。となると、バンキング運用開始当初は出力抑制の余りが翌年に繰り越されまくる状況が発生するかもしれません。

また、ボローイングについても、この先太陽光発電事業者が膨大に増えて出力抑制される時間が飛躍的に増加した場合、翌年のみならず翌々年、さらにその次の年からも前借りして出力抑制される危険もあります。そうなると年間30日や360時間に意味がなくなってしまいます。

政府の新エネルギー小委員会でも同様の懸念が挙がっていますので、もし本当にバンキングやボローイングが運用される場合、このような問題点を解消する付加的ルールも一緒に適用されると思います。

いずれにせよ、発電事業者にとっては年間の収支計画の立てにくいルールではあります。

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