住宅ブランド「セキスイハイム」を展開する積水化学工業は2月9日、セキスイハイムの住宅でゼロエネルギーを達成した住宅が66%となったことを発表しました。
ゼロエネルギー住宅というのは、主に太陽光発電を搭載する住宅において、「消費電力が発電電力を下回った住宅」のことを指します。つまり、電気代の全てを太陽光発電の売電代だけでまかなえた住宅のことです。
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ゼロエネルギーの内訳
それでは、積水化学工業が発表したゼロエネルギーの内訳を見ていきます。
データの中に「家電込み」「家電抜き」とありますが、家電抜きというのは電子レンジなど家電製品の消費電力を除いた消費電力が、太陽光発電の発電量を下回った家庭の割合です。
家電込みでゼロエネルギーとなったのは、全体の17%ですので、セキスイハイムの5軒に1軒は家電込みでも収支プラスという結果となっています。
ゼロエネルギー住宅の平均値
次に、ゼロエネルギーとなった住宅の平均売電量と消費電力量について紹介します。
太陽光発電売電は一年あたり4138㎾h、収入15万3106円で、消費電力量は6,384㎾h、支出13万5979円でした。約70%を余剰電力として売電し、光熱費の収支はプラス1万7127円でした。
収入が年間15万もあるのはスゴいですね!
ゼロエネルギー達成住宅の傾向
最後に、セキスイハイムでゼロエネルギー達成した住宅の傾向について見ていきます。まずは家族構成です。
予想通りですが、ゼロエネルギー達成住宅の割合が多いのは住人が少ないお宅で、夫婦2人だけだと電気代も少なくなってゼロエネルギーを達成しやすいのだと思われます。
ただ、二世帯住宅の10%程度は家電込みでもゼロエネルギー達成していますし、家電抜きなら40%もゼロエネルギー達成していますので、なかなか好成績だと言えます。
都道府県ごとのゼロエネルギーのデータもあり、こちらも興味深いデータです。
岩手県や青森県など寒冷地では、ゼロエネルギーは未達成です。これは寒冷地なので暖房費がかさむ影響でゼロエネルギーが達成できなかったと思われます。
かといって南のほうならゼロエネルギー達成率が高いかと言えばそうではなく、最もゼロエネルギーを達成したのが山梨県です。おそらく、暑すぎず寒すぎず、それでいて年間日照時間が長い都道府県ほどゼロエネルギーを達成しやすいようです。
まとめ
以上、今回はセキスイハイムのゼロエネルギー達成率を見ていきました。
家電抜きを含めると全体の66%もゼロエネルギーを達成していますので、かなり好成績です。また、太陽光発電を搭載することによって、年間の電気代をゼロにしつつも、収入プラスにすることができる結果も証明されました。
寒冷地など気候的に不利な都道府県もありますが、それ以外の都道府県であれば、太陽光発電の恩恵はあると言えます。
ただし、昨今の太陽光発電の買い取り中断問題などの影響で、2015年度の買い取り価格が引き下げられる可能性が高いので、これからセキスイハイムで家を建てる方は、その分を加味して年間の予想収入を計算してみることをオススメします。