九州電力をはじめとする電力会社5社(北海道電力、東北電力、四国電力、沖縄電力)の再生可能エネルギー買い取り中断問題について、このたび経済産業省がこの5社の買い取り可能量を試算した結果を発表しました。
朝日新聞:再生エネ:太陽光買い取り量に限界…電力大手 経産省試算
以下、記事の引用です。
電力大手5社の太陽光受け入れ可能量が、国が認定した再生エネ発電事業者の発電能力の半分程度にとどまることが11日、経済産業省の試算で分かった。
もともと以前から政府が主体となって受け入れ可能量を試算していましたが、今月になってその試算結果が出たということです。
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受け入れ可能量は?
以下は、経済産業省の試算した各電力会社の再生可能エネルギーの受け入れ可能量です。
これによると、
- 北海道電力 120万kW
- 東北電力 500万kW
- 四国電力 200万kW
- 九州電力 800万kW
- 沖縄電力 30~40万kW
となっています。
これだけ見るとまだ受け入れ可能なのになぜ買い取り中断しているのでしょうか?
それは、この5社管内での再生可能エネルギー発電量の合計が3600万kWもあるからです。
先の試算結果では、5社の受け入れ可能量合計は1700万kWですから、全然足りないのです。これでは受け入れ中断せざるを得ないのも理解できます。
政府の試算は正しいのか?
しかし、政府のこの試算結果は本当に正しいのでしょうか?信頼しても良いのでしょうか?
WWF(世界自然保護基金)が出した独自分析では、九州電力の再生可能エネルギー買い取り中断は不要との結果になっています。
こちらの結果はより現実的な結果となっていますので、おそらく政府の試算結果はかなり安全側の試算結果となっているものと思われます。
ただし、やはり日本国内の話ですから、WWFの結果よりも政府の試算結果を優先していくものと思われますので、この先買い取り再開しても、すぐにまた買い取り中断するものと予想します。