2015年になり、そろそろ年度末が近い時期となりました。政府は来年度の再生可能エネルギー固定買い取り価格の策定を始めていますが、どうやら非住宅向けの太陽光発電に関しては「二段階で価格引き下げ」されることが濃厚となってきました。
太陽光の次年度買取価格、2段階の変更案、IRR1~2%引き下げも
記事元によれば、10kW以上の非住宅向け太陽光発電に関しては、今までプレミア価格を上乗せしていた分を2015年6月に廃止することになり、4月と7月の二段階で固定買い取り価格を引き下げるとのことです。
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プレミア価格とは?
本来は利潤配慮期間(プレミア期間)という言い方で、買い取り価格に対して利潤、すなわち上乗せ分が加算されていました。加算された利潤があったおかげで、固定買い取り価格が高くなっていたわけです。
この上乗せ分の利潤は、再生可能エネルギーの普及のため、かなり高く設定されています。再生可能エネルギー固定買い取り制度が始まって三年、上乗せ利潤による高価買い取り価格の効果で、政府の予想以上に再生可能エネルギー、特に太陽光発電が普及してきました。
しかしその反動は大きく、九州電力や東北電力をはじめとする電力会社による再生可能エネルギー買い取り中断問題が発生してしまいました。天候に左右されやすい不安定な太陽光発電が増えすぎて、電力会社が対応しきれなくなったのです。
政府も現状の太陽光発電偏重の状況を改善するため、来年度(2015年度)の固定買い取り価格を大きく見直すことにしました。その一環で、今年6月末に利潤配慮期間の廃止を検討しているのです。
二段階引き下げ後の価格は?
こうなると気になるのは、二段階引き下げ後の太陽光発電買い取り価格です。いくらになるのでしょうか?
既報では、10kW以上の太陽光発電買い取り価格は26円となっています。
2015年度太陽光発電買い取り価格は非住宅で26円、住宅で36円が有力
2014年度の非住宅向け買い取り価格が32円ですから、6円も引き下げられています。二段階引き下げ後の価格が26円ということになります。
もちろんこれは現段階での予想価格ですから、これ以上買い取り価格が引き下げられることも考えられます。
住宅向け10kW以上も対象?
最近では、個人宅の屋根に10kW以上の太陽光パネルを載せて1000万円収入を謳っているハウスメーカーもあります。このように住宅向け太陽光発電に関しても、今回の二段階引き下げの対象でしょうか?
基本的に住宅向けでも10kW以上の太陽光パネルを搭載すると、全量買い取り&固定買い取り20年となりますので、非住宅向けと同様に来年度は買い取り価格26円となる見込みです。
来年度はやはり太陽光発電買い取り価格が大幅に引き下げられるため、将来的な収支をしっかり計算して太陽光発電を導入するか見極めることをオススメします。