新築を建てる際には必ず土地が必要となってきます。古くからの住宅街の中の空き土地に建てる方もいれば、実家を建て直す人もいます。
ですが多くの方が分譲地を購入して、お家を建てているのではないかと思います。
分譲地のメリットといえば、何と言っても綺麗な街並みです。広い土地を均等に分割して、新しい家ばかりなので見た目も綺麗です。
しかし、いいことばかりじゃないのが分譲地。購入前にちゃんとその分譲地ならではの条件を見ておかないと、建てて住み始めた後に困ることになります。
特に注意が必要なのが、地区計画。市区町村がその分譲地のまちづくりのためのルールを決めていることが多く、この地区計画のために自分の土地に建てたいものが建てられない、ということがあります。
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実際、我が家はこの地区計画のせいで目隠しフェンスが作れませんでした!住んだ後でフェンスを建てるつもりだったので、地区計画の見落としで失敗してしまいました。
そこで今回は、これから土地選びをしようと考えている方に、地区計画とは何かを紹介していきます。
地区計画とは?
地区計画とは、市区町村がそのエリアのまちづくりのためのルールです。まちづくりというのは、具体的には街並みを綺麗に保ち、住民が住みよい環境にすることです。
そのためには、やはりルールというのが大事になってきますので、地区計画が策定されているのです。
地区計画の具体例
それでは、実際に地区計画とはどんなものなのか、我が家のあるエリアの地区計画について紹介していきます。
建築物の高さ
最高で、地盤面から10mまでです。あまりに高い建物は日照権の侵害となりますので、これを禁じています。
建物の壁面の位置
隣地境界線から1m離れて建物を作らないといけません。境界線ぎりぎりだと建物同士の間隔が狭すぎるので街並みがすっきりしません。
建築物の色
原色やけばけばしい色を避けて、周囲と調和の取れた落ち着いた色にしないといけません。赤とか青とかはNG。
垣根や柵の制限
生け垣、または透視可能な柵か金網でないといけません。また、隣地境界線は生け垣か金網でないといけません。
土地の改造
過度な盛り土などは禁止されています。
我が家がハマった項目
以上が我が家のあるエリアの地区計画です。これ以外にもいろいろ細かい取り決めがあるのですが、大きく影響しそうな部分だけピックアップしてみました。
我が家がハマった項目は、垣根や柵の制限です。
透視可能という内容だったので、目隠しフェンスでじゃっかん透けていれば良いと思って、以下のようなフェンスを選んでいました。
完全な目隠しじゃないですし、隙間があるので透視可能だし良さそうだったのですが、市の担当者からはNGを食らいました。
理由は、透過率50%以上無いからでした。
透過率とは、フェンスのうちどれくらい隙間があるかという指標で、50%というのはフェンスで隠れる部分と隙間の割合がちょうど半分ということです。
上の写真のフェンスだと、だいたい透過率が40%程度なのでNGとなりました。やむなく我が家は透過率65%くらいのフェンスに変えました。
これだと目隠しにはなりませんよね。ですが、地区計画ではこれくらい透けていないと街並みが汚れるということで、透過率50%以上が必須なのです。
また、地区計画区域内だと、敷地内に建造物を建てる際に、わざわざ市区町村に許可をもらわないといけない場合があります。
先のフェンスの例では、事前に市役所に申請を出して許可をもらわないとフェンスを作れません。この申請から許可が出るまでおよそ1ヶ月もかかります!
今回はフェンスの例でしたが、地区によってはカーポートやウッドデッキ、芝生なんかも建築許可が必要かもしれません。このあたりは最寄りの市区町村に聞いてみるとよいです。