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太陽光発電

来年から開始する固定買取制度(FIT)新ルールの遠隔出力制御システムとは何?

2014年12月18日に経済産業省が再生可能エネルギーの固定買取制度(FIT)の新ルールを公表しました。

既報の通り、現在の固定買取制度は太陽光発電システムの導入コストが固定買取価格より割安であるため、20年固定買い取りという長期的に安定した利益を得るために、大規模太陽光発電設備、いわゆるメガソーラーが乱立しています。

メガソーラーの導入は想定外に増加し、九州電力を始めとする電力会社5社が、新規の再生可能エネルギーの買い取りを中断しています。

そのため政府は、従来の固定買取制度を変え、新ルールを適用することで、現状の問題を打破しようと画策しています。

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この新ルールのなかには、「発電設備への遠隔出力制御システムの導入」が義務づけられています。これは、電力需要が少なく再生可能エネルギー発電量が多くなってしまった際に、電力会社が遠隔で各発電設備の発電をストップさせることができるシステムです。

電力会社が遠隔で出力抑制することができるようになれば、電力需要が少ないときは発電を止めてもらい、逆に電力需要が多いときは全量買い取りして電力供給に充てることができます。

このように、電力会社にはメリットがあるが、発電設備側にはメリットが無い遠隔出力制御システムですが、具体的にどのようなシステムで、費用はいくらくらいなのでしょうか?

実は具体的イメージは未決定

固定買取制度の新ルールでは遠隔出力制御システムの導入が必須となっています。さぞかし豪勢で厳密なシステムが検討されていて、既に関連会社がシステム開発に勤しんで、来年2015年には販売開始されるのだろう、と思うと、実はそうではなかったりします。

結論から言うと、「遠隔出力制御システムはまだ当分販売されない」のです!

現状、新ルールに「導入義務づけ」を謳っているだけで、実際にどういうシステムなのかはこれから政府主体で検討する段階なのです。

買い取り再開時に間に合わないのでは?

そうなると、各電力会社の再生可能エネルギーの買い取り再開に間に合わないのでは?という疑問が出てきます。買い取り再開は来年2015年1月中旬を予定しています。

実際のところ、この遠隔出力制御システムの開発は、来年2015年1月中旬にはおよそ間に合いません。開発が間に合わないのでは買い取り再開時に遠隔出力制御システムなど導入できません。

それでは買い取り再開時に各発電設備はどうすれば良いかと言うと、「遠隔出力制御システムが開発された際に装置を発電設備に取り付ける約束」をして、買い取りしてもらうことになります。

ですので、買い取り再開後も当面は発電設備に遠隔出力制御システムは存在しないことになります。

いつ頃開発されるのか?

具体的な日程は不明ですが、おおむね1〜2年ほど開発にかかる見込みです。

現状、ごく一部の発電設備には遠隔出力制御システムが導入されていたりしますが特殊なものですので、政府が標準化を進めて汎用的に使用できるシステムにしていくとのことです。

システムの価格は?

遠隔出力制御システムの価格も未定ですが、現状分かっている情報では、

  • 10kW未満 5000円
  • 10〜500kW未満 5〜10万円
  • 500kW以上 70〜100万円

とのことです。主に一般家庭用の10kWでは、遠隔出力制御システム導入による追加コストは軽微なようです。

しかし、遠隔出力制御システムの導入によって最も痛手となるのは、「出力抑制された時間分の損失」です。今回の買い取り再開の条件には無補償の出力抑制がありますので、遠隔から出力抑制されて思うように発電収入が得られない可能性が高いです。

これから太陽光発電など再生可能エネルギー発電設備を検討している方は、この出力抑制による収入減少も加味して損益計算することをオススメします。

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